DVやモラハラを受けている人たちの中には、なかなか相手から逃げられないで悩んでいる人がたくさんいます。
今この瞬間も地獄という塀の中から抜け出せない人が山ほどいることでしょう。
今回はこんな悩みについてお話します。
身体的暴力や精神的暴力を受けている方は、ほとんどの人が既に相手から多方面で大きな影響を受けている状態です。
それは言うなれば洗脳されている状態に近いもの。
- 自分が選んだ道は正しいはず
- 彼の言い分も一理あると思う
- やっぱりもっと自分が頑張れば良い方向に向かうはず
洗脳されたそんな考えから、家を出てどこかに避難したとしても、またDVパートナーの住む家に戻ってしまいます。
周りが何度「やめたほうがいい」「別れたほうがいい」と言ったとして、その場では一応意見を聞き入れるものの最終的にはDVパートナーの元へ戻っていってしまう。
(DVパートナーと一度離婚したものの、再婚したという事例もあったりします)
DVによる洗脳というのは、なかなか解くことが難しいのです。
この記事を読んでいる人の中には、自身のことではなくあなたの大切な家族、大事な友人がDVによって洗脳されている場合もあるでしょう。
このような状況でDVパートナーと離れるには、結論からお伝えすると
一気に相手の元から去る“夜逃げ”が有効的な手段です。
ただ、それには前提条件やいくつか注意すべき点もあります。
そのあたりはここから説明していきましょう。
経験者として実践した内容も一部公開しちゃいましょう。
もちろん、置かれている状況によってはこの手法が有効ではない場合もあると思います。
それでも本記事を読んでいただければ、相手から逃れられる何かしらのヒントが見つかるかもしれません。
さっそくみていきましょう。
DV・モラハラパートナーからの「夜逃げ」とは?
ここでいう夜逃げとは、借金が払えず夜のうちに誰も知らない場所へ逃避行することではありません。
- あくまでも身の危険から逃れるため
- 夜に限らず最も確実に逃げられるタイミングで
- DVモラハラパートナーから逃げる
ことを指します。
夜逃げというと、夜中周りの人が寝静まった頃にひっそりと逃げ出し誰も知らないところへ身を隠すイメージがあると思いますが、基本はそれに近い感じですね。
DVモラハラパートナーがいないタイミングを見計らって、確実に逃げられるタイミングを計画して実行に移す(=夜とは限らない)
これがDVモラハラパートナーから逃げる有効手段のひとつです。
相手が家に帰ったときに、あなたはもういません。
もちろんその先も帰ってくることがない、という方法です。
【実録】モラハラDV夫からの逃げ方【経験談として】
何度も実家に避難しては、何度もモラハラDV夫の住む家へ戻っていたあの頃。
家族や友人がどんなに説得してくれたとしても、自分の中の気持ちに整理がつかなかったのか、ただ覚悟を決められなかっただけなのか。
何度も地獄へと舞い戻っていく私にとある大事件が起きました。
さすがに命の危険を感じたとき「やばい、逃げよう」と決意したことを覚えています。
精神的に参っていたため当時の記憶が曖昧ですが、ざっくりとこのような流れで逃げたと記憶しています。
【事前準備】
- 家族に相談する
- 相手が仕事で確実に家にいない帰ってこないスケジュールを確認する
- 自分の身の回りのものをある程度整理する
【決行日】
- 家族(男手あり)の車で現場へ向かう
- 手分けして迅速に自分の身の回りのもの、必要なものを車へ詰め込む
- 家の鍵を閉めてそのままズラかる
ここで重要なのは、
二度とここには戻ってこないつもりで持っていくものを取捨選択すること
できることなら、事前にある程度持っていくものを整理しておいたほうがいいでしょう。
しかし、それは考えてもあまり意味のないことかもしれません。
決行日はおそらくまだ洗脳が解けていない状態。
私自身、
「これを持っていったらあの人が困るかな」
「これはあの人が気に入っていたやつだから持っていくと怒るかも」
と踏ん切りがつかずウダウダしちゃってました。
でもこれは仕方のないことです。悩んだら置いてきても大丈夫です。(通帳や印鑑など絶対ハズせないモノは死守ですが)
私も多くのお気に入りの家電や雑貨を置いてきましたが、これだけはいえます。
モノはまた買える。人の心は壊れたら元には戻らない。
モラハラDVパートナーから「夜逃げ」できる前提条件
夜逃げ(モラハラDVパートナーがいない間にズラかることを夜逃げと呼んでいます)ができるのは、いくつか前提条件があります。
- 相手が絶対に帰ってこない時間帯を確保できること
- 子供やペットがいる場合、難易度が高くなってしまうこと
- 夜逃げして身を隠せる場所があること
- 決行できるのは一度きり
それぞれ詳しく書いていきます。
【確実性】モラハラDVパートナーが帰ってこない時間の確保
夜逃げをする場合、相手に見つかったらおしまいです。
せっかくの計画を台無しにしないためにも、相手が絶対に帰ってこないある程度の時間を確保する必要があります。
- 遠方へ出張に行く日
- 夜勤がある日
- 遠方の実家に帰っている日
など、少なくとも半日〜丸一日は相手が家に帰ってこない時間があると安心です。
現場(相手と共に暮らす家)に乗り込んで、身の回りのものや場合によっては家具家電を運び出そうとする場合、意外と時間がかかります。
荷物を運び出されているところを見られてもアウトなので、余裕をもった時間の確保は必須でしょう。
【難易度】ひとりで逃げるだけがいちばん簡単
小さな子供や大きなペットなどがいれば、彼らの分の荷物を持ち出す必要があるため、それだけ難易度は高くなります。
まだ子供が小さかったり、ペットの足腰が弱っていたりする場合は、ひとりで逃げる以上に入念な計画と余裕を持った時間の確保が必要です。
決行日についてきてくれる家族や友達の人数を増やすなど、なるべく効率よく進められる方法を考えなければいけません。
ひとり分の荷物であれば、難易度はグッと低くなります。
【安全性】夜逃げ後に身を隠せる場所の確保
近くに実家がある場合や、信頼できる友達の家など、
万が一モラハラDVパートナーが押しかけてきたときにあなたが守られる場所
を確保しておく必要があります。
いくら相手の実家と仲が良かったりしても、共通の友達を信頼していたとしても、それらは夜逃げ後の避難場所としておすすめしません。
長期戦になることも考え、なるべく長い期間いられる場所だと尚良しです。
また、自分のいない間に逃げられたことに逆行したパートナーが押しかけてくる場合もあります。
そんなとき、あなたを表に出さず、毅然と振る舞ってくれる人が一緒にいてくれることも心強いでしょう。
【決断力】夜逃げの決行は一度きり
「あ、あれ忘れちゃった」
「しまった、あれが仕事で必要だったんだ」
といって、ふたたびモラハラDVパートナーの住む家に戻ることはできません。
夜逃げの決行は一度きり
二度と戻らなくて済むよう、しっかりとした計画と「必需品以外はまた買えばいいや」というある程度の諦めが必要です。
それでも、決行日当日はなかなか精神が安定しないはず。
その場合、一緒についてきてくれる人が意思の堅い決断力のある人だと助かります。
自分が決めきれないとき、
「そんなものは後からまた買えばいいよ!置いていきな!」
と言ってくれたりするとありがたいですね。
「夜逃げ」は相手の不意を打つことが大切
モラハラDVパートナーから「出ていけ」と言われて出ていくのと、自ら決断して出ていくのとではまったく意味が違います。
- 自分の意思で「出ていく」と決めたこと
- 相手に言われたからじゃない
- 自分で決断できたことが自信につながる
たとえ周りの助けがあったとしても、逃げると決めたのはあなた自信。
モラハラDVパートナーから逃げられたのはあなたが決断したからです。
今はどんなに辛くても、この先の人生、それがとても大きな糧となるはずです。
【勝ち】モラハラDVパートナーからの夜逃げは負けじゃない
「相手の言い分も聞かず、勝手に逃げてきていいのかな」
「もう一度しっかり話し合えば良かったのかもしれない」
夜逃げをした後はそんな考えがぐるぐる巡り、自己嫌悪に陥ることもあります。
でも、
- 相手の言い分が意味不明だったから
- 相手が話し合いのできない人だったから
夜逃げするしか方法がなかったともいえます。
この逃げは負けじゃない。
自分の人生において、必ず「あのとき逃げて良かった」と思える日がくるはずです。
だから、モラハラDVパートナーからの逃げは勝ちなのです。
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