うまくいかないことや困難にぶつかったとき、まじめで頑張り屋な人ほど「なんとかしなきゃ」と思ってしまう。
対策を考えてトライしたり、反省点を探して改善してみたり。
相手や環境はそう簡単には変えられないことを知っているからこそ、自分が頑張れば何かが変わると信じてがむしゃらにがんばる。
もちろん努力することは決して悪いことではありません。
でも、頑張っても頑張っても何も変わらない、むしろツラく苦しい状況が続いてしまうような場合は、もしかしたらその努力が間違った方向に働いているのかもしれません。
- 本やネットの情報を読み込んで対策を考えても何も変わらない
- 相手に対する自分の出方を工夫してみても状況が改善しない
- 頑張れば頑張るほど自分が苦しくなっている
もしあなたがそんな状況に陥っているのなら、少しの間だけ
頑張らないことをがんばってみる。放っておく
のはどうでしょうか。
困難に対して相手や環境のせいだけにせず、自分自身を振り返って工夫や努力をしながら改善策を試みるあなたは本当に頑張り屋さんなのだと思います。
でも、ときには頑張らないことをがんばってみると、また新たな道が開けることだってあります。
今回は、何もしない、という選択肢が選べなかった頃にもらった言葉を紹介します。
他の言葉たちはこちらも。
【人生が楽になる】今回の食べ生き名言集
選べない、決断できないときは放っておく。放っておくことは決して諦めるわけじゃない。ただ「そのまま」にしておくこと。
頑張らないことは悪いことじゃない
幼少期の頃より頑張ることを強いられてきた人、また努力することで何かを達成してきた経験のある人などは、頑張ること=正しいことだと思い込んでいる場合が多いように感じます。
頑張ることが正であると無意識下で信じている人は、それが親や親類、周りの人間から植え付けられた価値観である場合も、自身の経験則による場合も、いずれも頑張らないことに強い不安感や焦燥感を覚えたりします。
頑張って報われることがあるのも事実ですが、この世界においては残酷ながら頑張ってもどうにもならないことがあるのも事実。
今あなたが直面している困難やストレスの原因となる事柄についても、そのうちのひとつである可能性が高いです。
というのも、おそらくここに至るまでたくさんの努力をしてきたはず。
それでも状況が変わっていないということは、あなたの頑張りだけではどうにもならないことなのかもしれないということ。
しかしここまでひたむきに頑張ってきたあなたは、
「今まで頑張ってきたのだから次の手で何かが変わるかもしれない」
「これまでの頑張りは間違っていたのだったら、もう少し違う手法で試せば状況がよくなるかもしれない」
と、選択肢の中から頑張らないことが抜け落ちてしまっている状態ではないでしょうか。
また常に何かを頑張っていた場合そもそも頑張らないという選択肢があることすら知らないかもしれません。
頑張らないことは怠惰でも無価値でも何も生み出さないわけでもありません。
頑張らないのが恐いと感じるのなら、あえて自ら頑張らないことをがんばると選択してみるのはどうでしょうか。
頑張らない自分を責める必要はないのです。
決められないときは放っておく
「これってデートDVだよね…こんな彼/彼女とは別れたほうがいいのかも…」
「モラハラ夫との状況は何も変わらないけど、子どものこともあるしすぐに離婚は考えられない…」
こんな状態のとき、どうしても頭の中には別れるか別れないかといった二択になっていることが多いです。
もちろん身の危険を感じるような場合はひとまず距離を取るといった手法も考えられるかもしれませんが、相手との関係性を断つか否かはまた別の話。
頑張って相手との関係性を改善したいと願っている状況であれば、少なからずそこには相手への好きという感情が残っているはず。(もしくは恋や愛を乗り越えて、情になっている場合も。)
いずれにせよ、心のどこかで120%別れたいとは思っていない自分の気持ちがあるからこそ努力してでも関係性を良くしたいと思っているのではないでしょうか。
しかし、試行錯誤すれども何も変わらない。
場合によってはむしろ悪化しているようなこともあります。
まずそのような状態で白黒つけるのは無理なこと。
そんなときは、一旦放っておくことをおすすめします。
- 相手に挨拶しても無視される→放っておく
- 相手から一向に連絡がこない→放っておく
- 別れや離婚を迫られているけど答えが出せない→放っておく
放っておくことは、決断から逃げているわけではありません。
変えられない状況で苦しいのなら、とりあえずそのままにしておくだけです。
相手に無視をされるのは嫌な気持ちになるし、なんとかしてまた会話ができるようになりたいからこそ頑張った。
でも、相手の無視が続くのなら一旦そのままにしてみませんか。
相手から連絡がないのは悲しいし、伝えたいこともあるからこそ頑張った。
それにもかかわらず、相手からの連絡がこないならひとまずそのままにしてみませんか。
相手から別れてほしい、離婚しろと迫られてもあなたは別れたくないから頑張った。
それなら、決断するのはもう少し先にしてみてはどうですか。
放っている間にも時間は過ぎていきます。ただし、その時間こそが自分を癒したり状況の変化につながったりもします。
決められない、何も変わらないときには、そのままにしておくことだってアリなんです。
放っておくこと、頑張らないことは諦めではない
動かない、頑張らない、決断しない。
こういったあなたの態度を見て、相手から「何か言えよ」「お前が決めろよ」「放っておくってことはこのままでも良いってことだな」「逃げるのか」などと言われるかもしれません。
相手が誰であれ、そんなことを言う人は放っておけばいい。
あなたはここまで頑張って、なんとか状況を良くしたいと試行錯誤してきた。
それでも何も変わらないからそのままにしておくだけです。
あなただけが頑張らないといけない理由はない。
あなただけが努力し続けなきゃいけない理由はない。
ここまでたくさん頑張った人が頑張らないことを選んだとき、それは諦めや逃げではありません。
一時的にでも放っておく、そのままにしておくことを選んだ賢い選択
なのです。
放っておいても何も変わらなかったときは、またそのとき考えればいい。
そのままにしておいて状況が悪化してしまうなら、またそのときに対処すればいい。
起きた事象をそのままそこにおいておくことで、周りは変わらなくてもあなたの中の何かが変わることだってあるんです。
放っておくことを選んだら息がしやすくなった【経験談】
おおよそ人生において自分なりに頑張ってきた人というのは、やはり頑張らないことに抵抗感を感じてしまうでしょう。
わたし自身もそうでした。
というのも、そもそも頑張ること自体は嫌いじゃなかったからかもしれません。
頑張ったら報われた努力だってあったし、頑張れば褒められることも知っていた。
むしろ心のどこかで頑張らない人は怠惰だとすら思っていたこともあった。
だからこそ、頑張ることをやめたらいけないことだと思っていた。
いつしかその頑張りは自分の中で無意識のうちに行われるようになり、良い環境のときにはそれが良い作用をもたらしていたこともある。
しかし、相手や環境によってはそれの頑張りで自分自身を苦しめてしまうことを知りました。
- 頑張って対策しても相手の暴言は止まらない
- どんなに努力して自分を磨いても相手からの人格否定は終わらない
- 頑張ればがんばるほどアリ地獄に飲み込まれているよう
そんなとき、
「頑張ってもどうにもならないのであれば頑張らない努力をしてみよう」
「ここまで頑張っても何も改善しないのならば、一旦そのままにしておこう」
という言葉をもらい、怯えながらもそのままにしてみることを試しました。
- 相手に話しかけても無視をされたら、無視をされたという事実だけをそこにおいておく
- 相手から連絡がこなくても、連絡がこないという事実だけを見てそのままにしておく
- 相手から決断を迫られても決められないときはそのままにしておく=決断しない
結果、相手の状況や関係性は何も変わりませんでした。
残念ながら、わたしの場合放っておくことで相手の言動や関係性が改善することはなかった。
相変わらず無視もされるし都合が悪くなれば連絡もこない、常に別れを迫られることは変変わらない。
でも、わたし自身の気持ちに少しだけ安心感と余裕が生まれました。
それは、
自分の頑張りや努力の量でどうにかなることではないとわかったこと
この事実を体験してからは、頑張らないこと、そのままにしておくことに対しての罪悪感も無くなっていき、何よりストレスまみれの生活の中でも少しずつ息がしやすくなったことを覚えています。
さいごに:放っておくことの力
頑張っても何も変わらない現実は、ときとしてツラく厳しいこともあります。
でもそれは、あなただけが頑張る必要はないという事実の裏返しかもしれません。
嫌なこと、気持ちが沈むことは誰だって早く解決したい。でも、どうやってもそれが叶わぬのならば、いっそのこそ放っておいてしまうのもアリ。
放っておくことで状況が悪化してしまうかも?
そんな不安も、まずは放っておいてみてから考えませんか。
そのままにしておく、放っておく力というのは、意外とバカにできないもの。
これまで見えなかった新たな選択肢を加え、少しだけゆったりと時間の流れに身を任せてみる。
そのあとでまた頑張ったっていいんですから。