モラハラ・DV

【モラハラ夫にサヨナラするまで】vol.1:あの頃の私へ

外は雲ひとつない快晴。窓を開けていると、心地よい風が頬をかすめます。季節としては、ちょっと蒸し暑さが出てきた夏の始まる頃。

私の仕事も在宅に切り替わり(全日ではないけれど)、コーヒーを片手にPCをいじる。なんて穏やかな日々。コーヒーはブラックのホットコーヒーが一番好き。

STAYHOME、外出自粛。新しい生活様式が謳われるようになってきた昨今、多くの時間を家で過ごしていると、ふと昔のことを思い出すことがあります。

こんなに穏やかに過ごせている今では想像もつかないほど、心すさむ毎日。今では、日常の些細なことでもありがたく感じます。

しかし、世の中には当時の自分と同じように今日もどこかで悩んでいるたくさんの人たちがいます。直接いただく声の中にも、辛い状況にいる人たちの心の叫びが綴られています。家にいることが多くなったこの状況だからこそ、今まで以上に厳しい環境に身を置かざるを得ない人たちもいるでしょう。

モラハラ経験をした自分だからできること

私はDVやモラハラに強い弁護士ではありません。その道に特化した仕事をしているわけでもありません。ただ、自分の人生の中で当事者として経験したことがある、というだけ。

行政的な手続きをこと細かに教えることはできないし、人の人生に口出しできるような資格も持っていない。現状から逃げ出す具体的なアドバイスをすることも難しいかもしれない。

それでも、何かできることはないかなと日々考えていました。

新しい人生を歩みはじめてからというもの、少しずつ当時の記憶が薄れていっています。もちろんそれは人間として正常なこと。でも、私自身の戒めとしても、同じことを繰り返さないためにも、忘れてはいけないことがたくさんあるはずです。

そこで、自分の人生を振り返る意味も込めて、ここに復活までの日々を綴っていこうと思い立ちました。

今の私が「あの頃の私」に伝えられることがあるなら、何を伝えたいかを書いていこう。そして同時にそれが、「あの頃の私」以外の誰かにも届けばいいなと思っています。

あの頃の私へ

同じことばかり考えている毎日。ぐるぐるぐるぐる。お腹の底から思いっきり笑ったことなんて最後にしたのはいつだったっけ。笑い方を忘れるなんてことは本当に起こるもんなんだ。自分の笑顔なのに嘘っぽく感じる。

「どうしたらうまくやっていけるんだろう」「どうしてこうなってしまうんだろう」

ただ幸せになりたいだけなのに、どうあがいてもうまくいかない。そもそも“幸せ”ってなんだっけ?考える力すら弱くなってしまっている。

毎日毎日悩んで苦しんで、それでも仕事には行かなきゃいけなくて。仕事をしているときの方が気は楽だけど、突然送られてくるメッセージにいつも怯えていた私。安全地帯のはずである家という場所に、どうしても帰りたくなかった。

「おいしいね」と言いながらご飯を食べたい。ゆっくりとお風呂に入りたい。安心してぐっすり眠りたい。そんな当たり前の日常すら送ることができなかったあの頃。それでも私は、なんとかして手に入れた“もの”を守ろうとしていたのかもしれません。

今思うとそれは、ほんとうにどうでもよくてちっぽけなものなんだけどね。

モラハラに悩んでる人たちへ【大丈夫、すべてはうまくいく】

それでも私は、今ここに生きています。

あの頃からかなりの時間が経ったなぁと思ったけれど、数えてみればそんなこともなかった。抜け出すと決めてからは、後ろを振り返らずにただ前だけを見て突っ走ってきた。だから、ここまでの時間がとても長く感じたのかもしれない。

後ろを振り返らなかったのは正解。

後ろを振り返らずに、全力疾走で進む道だけを見据えて走ってきたからここまで来れた。もし後ろを振り返っていたとしたら、あちら側に引き戻されていたかもしれない。多分。おそらくきっと。

あの頃はわからなかった“幸せ”というものについても、今では自分なりに考えられるようになってきた。ご飯も美味しく食べられるし、ゆっくりとお風呂にも入れる。そして、自分の心臓の音がうるさくて眠れないなんて日もない。

穏やかに眠りにつくことができています。

渦中にいるときは辛くて苦しくて先のことなんて見えなかったけど、それでも大丈夫。

すべてはうまくいくから心配しないで。

勇気と覚悟、もちろん周りの助けは必要だったけれど、必ず新しい人生を歩むことができる。

新しい人生を得るために失ったものももちろんあるけど、それでも今私は幸せです。

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