働き方・生き方

私が感じる世界の危機感と日本の危機感-新型コロナウィルス-

刻一刻と変化する世界。ニュースでは毎日多くの情報が飛び交い、誰もがその動向に敏感になっています。私もそのうちの一人。コロナウィルスの影響はいつまで続くのでしょうか。

現地ニュースから見る世界状況

私は現在、ハンガリー人と暮らしています。彼との生活ではやはり海外メディアを中心に閲覧することが多く、特に現在感染者数が爆発的に増えているヨーロッパの現状を目の当たりにしています。彼の家族や友達からの現地の写真、Facebookからの情報、そこで見聞きするものは、どれも厳しく辛い状況ばかりです。

彼の家族や友達ももちろんですが、ヨーロッパ各国含め、アメリカなどでもself isolation(自己隔離)は国民が守らなければならない必須の行動となっています。それは仕事をしている人たちも例外ではありません。

生活必需品を販売している業者等、限られた人たちのみ店舗で勤務することができますが、それ以外の人たちは基本家での仕事(在宅ワーク)に切り替える、もしくは会社自体が休業となってしまったため自宅待機を余儀なくされています。

彼の友人から送られてきた情報には、スーパーの入り口外で並んで待っている人たちの写真が。

これは、決してこのスーパーの中にたくさんの人がいるため並んでいるというわけではありません。店側の入店制限により、1組ずつしか店内に入ることを許されないのです。そのため、前の組が買い物を終えて店を出てきてから、ようやく中に入ることができます。

この時点(2020年3月中旬)ではまだマスクをしていない人も多いですが、現時点(執筆時:2020年3月25日)ではマスクの着用をしている人がほとんどです。そして、やはりどの店舗においても市民は一定の間隔を取って並び、必要以上に会話もしていないといいます。

買い占めについては、残念ながら彼の家族が住んでいる町でも発生している様子。そのため、せっかくお店に並んでも前の組が大量に購入してしまった場合、欲しい商品をゲットすることができないこともあるそうです。(お店によっては大量購入を制限するようなところもあるとのこと)

さらに、コロナウィルス感染の疑いがあり且つ検疫対象となった人がいる家には、なんと「検疫対象」のタグが家のドアに貼られるそう…日本だと到底見ることのない光景ですよね。まさに世界はコロナウィルスとの“戦争”状態になっているのです。

町には普段目にすることが滅多にない軍の人々が巡回し、警察も無駄な外出をしている人たちがいれば注意警告する等、その状況はコロナウィルスの恐ろしさを感じるには十分だと言えるでしょう。

彼の家族も自分の身を守ると同時に、周りの人たちの健康も脅かさないよう、兎にも角にもself isolation(自己隔離)を徹底していると話していました。

安心しはじめている日本人:とある会社の例

さて、世界の状況と比べて日本はどうでしょうか。マスクの着用や手洗いについては、徹底している人たちも増えていますよね。一部の企業は全社員在宅ワークに切り替える等、迅速な判断をされたところもあります。

ただ、実際に私が働きながら目にしている状況は、とてもヨーロッパ各国やアメリカのそれとは比べものにならないくらい危機感のないものです。

とある会社では、コロナウィルスの影響を受けて社員に対して在宅ワークを“推奨”しているとは謳っているものの、蓋を開けてみれば実践している人は皆無。会社から“推奨”されたため在宅ワークに切り替えた人たちも、他の社員(在宅ワークに切り替えていない人々)から冷たい対応をされる始末。では、なぜ“推奨”をしたのでしょうか。

また、ある会社では「終日の在宅ワークは禁止」となっています。これ、在宅ワークをすることの意味をわかっているとは思えないですよね。コロナウィルスの影響で在宅ワークに切り替える理由として、以下が挙げられます。

  • 満員電車等、通勤時の感染リスクを無くすため
  • オフィスという閉ざされた一つの空間において、大人数の感染リスクを無くすため

それにも関わらず、終日の在宅ワークを禁止とした場合、社員は早く帰れたり遅く出社できたりはするかもしれませんが、「電車に乗って会社へ行き」「閉ざされたオフィスに入室し」「電車に乗って家へ帰る」という行動を取らなければなりません。

これでは在宅ワークをする意味がないです。あくまでも私の個人的な意見ですが、恐らくそこには会社側のコロナウィルスに対する対策を行っているという事実を示したいという意図しか見えないのです。

私が接するお客様の中には、「在宅ワーク、何それ?」なんて人たちもまだまだいます。彼らは会社の言うとおり、この状況下でも毎日満員電車で通勤し、閉ざされたオフィスでたくさんの人たちと共に仕事をし、時には他国への出張も余儀なく実施されるという…

まだまだ感染拡大は続く中で

オリンピックも延期が正式に決定し、世界ではまだまだ感染拡大が続いています。この状況下で、我々日本人は一人ひとりがきちんと考えて行動しなければならないと思います。たった一人の間違った行動が、世界に大きく影響を与える可能性もある、そんな状況に私たちはいます。

今叫ばれているself isolation(自己隔離)、stay at home(家に居て)というメッセージ。それはもちろん少しでも感染拡大を防ぐため、そして、自分自身や大切な家族を守るために私たちが自ら考えて実践しなければならないことでしょう。

海外に目を向けて、世界は今どのような状況になっているのか情報を収集し、そして、私たちが住んでいる日本という国が、どのような選択を取っていくのかをしっかりと見ていかなければならないと思っています。

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