働き方・生き方

【低所得でも幸せ!?】ドイツ人の性格に触れて、日本での働き方を考える

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きっかけ

夫のおじいちゃんとおばあちゃんはドイツの血が入っています。そして、彼らとの会話ではドイツ語を使っていたということもあり、夫自身も少しドイツ語を話します。なので、たまに「何その単語?」というワードが出てくる時は、大抵ドイツ語だったりすることもしばしば。

歴史を見ると、ハンガリーはドイツとともに第二次世界大戦を戦ったこともあり、現在20〜30代の人たちは幼い頃、祖父母とドイツ語で話す機会が多くあったそう。そのため、ハンガリー人の中にはドイツ語話者がたくさんいるんですよね。子供の頃はドイツ語のアニメを良く見ている子が多かったりと、かなり身近な言語だったようです。

私自身も何度かドイツを訪れてはいたものの、いつもは観光だけに留まっていました。素敵な建物が多いし、美味しいソーセージやビールもたくさんあるしで大好きな国です。もちろんまた旅行に訪れたい!これまではそんな程度の見方でした。

では、なぜこれまで以上にドイツに対して興味を持ったかというと、「ワークライフバランス」を真剣に考えるようになったから。ここ最近日本でも「働き方改革」が取り入れられて(?)いますが、入社以来ずっと日系企業で働く私は、その頃から「これって本当に働き方を改革してる?」と疑問ばかりでした。

ある時、世界には本当の働き方改革を実践している国がたくさんあるという話を聞き「あぁやっぱり私が働いている場所は本当の意味で改革をしているわけではなかったんだ」と妙に納得。そして、そのうちの一国がドイツであることを知ったのです。

それと同時に、ハンガリー人のアダムがよく「日本人はどうしてそんなに遅くまで働くの?ドイツ人なんてめっちゃ早く帰るのに。」と話していたこと。これもドイツについてもっと知りたいと思ったきっかけの一つですね。調べていくうちに、ドイツ人の考え方や働き方は日本と異なる部分が多く、とても興味が湧いてきました。

参考文献

今回、ドイツ人の暮らしや働き方を調べるにあたって参考にしたのがこちらの本です。


ドイツ人はなぜ、年290万円でも生活が「豊か」なのか (青春新書インテリジェンス)
著者が言うには「ドイツ人はお金では測れない豊かさをこの社会で実践しようとしている」と。お金では測れない豊かさが一体どんなものなのか、この本を読み終わる頃にはとても深く納得している自分がいました。それと同時に、これまで私が感じていた日本の“働き方改革”に対する違和感についても、違った角度から考えられるようになったと思います。

前置きが長くなってしまいましたが、ようやくここからドイツ人と日本人の働き方に対する捉え方、暮らしの違いに対する私の考えをまとめていきます。

暮らし方に見るドイツ人と日本人の違い

洋服のバリエーション

○Japan

日本で生まれて日本で育ち、日本で働いている私が今まで不思議に思っていたことの一つに服装があります。なぜ、多くの人は昨日と同じ服を着ることをためらうのでしょうか?毎日新しいコーディネートを考えるのが当たり前、むしろ、昨日と同じ服を着ちゃダメという見えない何かからの圧力を感じているかのような人も見かけます。

私としては、冬場なんかは汗もあまりかかないし、ニットなんかはそう簡単に洗わない。しかもお気に入りのものだし、明日も着よーっと。となるのですが、職場で昨日と同じニットを着ていたら「あれ?朝帰り?」なんて聞かれたこともあります。(数年前のことだけど)

汚れてないから、お気に入りだからもう一日着る。これって変なのかしら?と思っていました。もちろん汚れや匂いが気になる時は連続での着用はしないこと前提。

Chiru
Chiru
学生の時の制服は毎日同じでも良いのにね。

○ Germany

一方、ドイツ人は日本人よりも見た目を気にしない。他人が自分をどう見ようが関係無い!という感じ。もちろん清潔感を大切にし、適度にTPOに合わせた洋服は持っているものの、日本人に比べると“質素”であることが多いようです。

これには、ドイツ人がファッションにお金をかけていないという理由もあります。日本人は毎週のようにショッピングを楽しむ人がいる=ショッピングで消費する人が多いけれど、ドイツ人はファッション以外にお金を使うことの方が多いということ。海や山で自然を満喫したり、サイクリングを楽しんだり。

日本人:お金を使って物やサービスを得ることでストレスを発散する

ドイツ人:お金を使って自然を楽しむことでストレスを発散する

サービスの質

○Japan

わたしはパンが大好きなので、よくパン屋さんに足を運びます。種類豊富なパンを見ると、いつもどれにしようか迷ってしまう。気になるパンをトングでトレーに乗せていく瞬間、とっても幸せな気分になります。

ただ、いつも思うのが会計の時。スタッフの方が丁寧に一つずつパンをビニール袋に入れてはテープで留め、入れてはテープで留め…。家に帰ってから思うんです。「あぁ〜こんなにたくさんのビニール袋がゴミになってしまった」と。

これに限らず、日本のサービスは本当に凄いと思います。客が呼べば「はい!只今!」と言ってすぐに飛んで行き、閉店時間ギリギリまで店内をうろつく客にも笑顔で接し、物を購入したら店の出口まで出てきて深々と頭を下げる。

でもね、その従業員だって同じ人間なわけで、そのサービス品質を維持するためにすごい努力をしているわけです。忙しくて手が離せない時に客に呼ばれたら、本当は「ちょっと待て!」と言いたいし、客が閉店時間ギリギリまで店内にいれば本当は「早く帰って!」と言いたい。

多くの日本人が当たり前と思っているサービスは、他の国では当たり前ではありません。それを当たり前と感じている人が、お店の人に対して文句を言ったりするんですよね。

○Germany

夫がユーロから円への両替をするために窓口へ行った時の話。「円に替えてください」と言ったら、窓口の彼はアダムの目を見て、ただ首を横に振ったらしい…NOという意味。もはや言葉を発することもないんですね!笑

これも、ドイツ人らしい行動のようです。彼らは「お客様」にペコペコするなんてことはありません。へりくだらない。そして、あまり他人の感情を重視しないので、相手に何かを言われたとしても本当に自分が悪い場合でない限りは謝るなんてことはしないようです。(明らかに悪い場合でも謝らないことが多いなんて声も…)

ただその反面、過度なサービス提供のためにストレスを溜めることもなさそうです。できないことはできないと言い、時間になれば業務を完了する。サービスを提供する側だとしても、ドイツ人にとってはそれが当たり前のことなんです。

何のために働くのか

○Japan

いくら「働き方改革」と言われても、残業することが美徳・有給休暇の完全消化なんて夢のまた夢・周りよりも早く帰ることに罪悪感を感じる等々。日本で働いていると、このようなことで悩んでいる人がどれほどいることでしょう。つまり、まだまだ改革なんてされていないのが現状。

多くの人々は定時が過ぎても帰ることができず、朝晩の通勤時間プラス10時間くらいは普通に働き、そしてまた次の日も同じことを繰り返す。週末は平日の仕事疲れで外に出かける元気もない。そして、これが「当たり前の働き方」だと疑うことすらしない人たちが大勢。もちろん、そんな彼らにも大切な家族がいたり、やりたいことだってあるでしょう。

でも、彼らは「仕方ない」と言うんです。お金を稼ぐには、我慢しなきゃいけないことがたくさんあるんだよと。

私はそれが不思議で仕方ありません。お金のために、大切な家族との時間や今しかできないことを犠牲にしてまで働く必要ってあるのかなぁと。私はそうは思わない。効率良く仕事をすれば定時に仕事を終わらせることは可能。もちろんたまにある残業は仕方ないけれど、それでも誰かが帰らないから私も帰れないなんて全くもってナンセンス。

生きていけるお金があって、仕事終わりや週末はのんびり大切な人との時間やおひとりさま時間を楽しむ。むしろ、その時間のために働いているというのが私の価値観かもしれません。

○Germany

ドイツでは、時間とお金を天秤にかけて、時間の方が大切だと結論づける人たちが多い。もちろん生きていくためにお金は大事だけど、それ以上に自由な時間が重要だと考えています。そのため、昇給のために家族との時間を減らすなんてとんでもない!と、キャリアアップの機会を断る人も多数。彼らにとっては日本の「カローシ」なんて冗談でしょ?って感じですね。

そんなドイツ人は、自分の仕事が終わればきっちりと定時で帰り、仕事終わりの時間を有意義に過ごします。そして、有給休暇の消化率もほぼ100%!!数週間まとめて休みを取ることが当たり前のドイツは、自分もそれだけ長期間休めるので、同僚の長期休みにも寛容です。

休みはショッピングにお金を費やすことは少なく、自然豊かな場所に大切な人たちと赴き、仕事のことを忘れてゆっくりと過ごすことが多い。これがドイツ人の働き方です。お金に振り回されることなく、身近な人たちとの自由な時間を大切にすることで、年290万円でも豊かな生き方ができているということ。

まとめ

日本もドイツもそれぞれ素晴らしいものがたくさんあります。ただ、もし日本での働き方や生き方が窮屈だなと感じるのであれば、ドイツ人の考え方を参考にしてみてもいいですね。私はまず、有給休暇の消化率100%を目指そうと思います!

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