「性格悪いよな」「何回言えばわかるんだ」「なんで結婚したんだろ」
パートナーからそんな言葉を受けても、「嫌なことを言う人だな」とは思っても、それがモラハラだとはなかなか気づけないものです。
殴られたわけじゃない。骨が折れたわけでも、血が出たわけでもない。
だから「これくらい大丈夫」と思ってしまう。でも気づいたときには、笑えなくなっていた——それがわたしの経験です。
言葉の攻撃は、受けた瞬間より後からじわじわと効いてきます。そしてその怖さは、自分では気づけないことがほとんどです。
突然ですが、これを読んでいるあなたは、誰かに手を上げられたことはありますか?ボコボコにやられたことはなくとも、ペシっと叩かれたりはどうでしょうか?
何が言いたいかというと、人は物理的に攻撃された際は「痛い」と感じますよね。その場合、受けたダメージにすぐ気付くわけです。
これはわかりやすいといえばわかりやすい。攻撃を受けた時点で、あなたはすぐに「逃げる」という選択肢を取ることもできるからです。
もちろん、物理的な攻撃をしてもいいというわけではありません。
- 身体的な暴力と違い、言葉による攻撃のダメージがなぜ自分では気づきにくいのか
- 頻度が増すにつれて自尊心が削られ、気づかないうちに「昔の自分」ではなくなっていくメカニズム
- 周りの人の「なんか変だよ?」という言葉が、実はあなたを救う最初のサインである理由
言葉で傷つけられた場合、そのダメージはボディブローのようにジワジワくる
たとえばわたしの場合、モラ夫からよくこのような言葉を受けていました。
などなど、どれも言われて嬉しい言葉でないのは一目瞭然です。
パートナーからこのようなことを言われて言い返すことができる人もいると思います。応戦するというところでしょうか。
ただ、このような状況下ですぐに「逃げる」という選択肢を取れる人はあまりいないかもしれません。この言葉だけを聞くと、「嫌なことを言う人だな」とは思っても、“暴言”とは思わない人もいるからです。
わたしの場合も、はじめのうちはモラ夫からこのようなことを言われた時点で「言い返す」と言う選択肢を取っていました。その都度、「なんでこんなこと言うの?ほんとうに腹が立つわ。」くらいにしか思っていなかったんですね。
ただし、これが一度で終わるわけではありません。
はじめのうちは月に1回、それから週に2〜3回のペースになり、そのうち口を開けば毎回同じようなことを言われるようになっていました。
自分の体力・精神力が少なくなってから気付く
モラ夫から心無い言葉で攻撃をされた後は、心の回復を図るために自分の好きなことをしたり美味しいものを食べたり、家族や友人と会話をしてストレス発散していました。
ただ、このような出来事が頻繁に発生すると、そのうちだんだんと自分の心が弱っていきます。
なにせ回復が追いつかないのです。
言葉の攻撃で受けたダメージからくる症状は人それぞれだと思いますが、わたしの場合は自尊心が低くなっていきました。
言葉による攻撃の怖いところは、相手からそれを言われた瞬間以外でも、引き続きダメージを受け続けてしまうこと。自分では回復しているつもりでも、心はどんどんダメージを負っていきます。
そしてあるとき、ふと気が付くのです。
言葉の攻撃が自尊心を削っていく仕組み
言葉による攻撃が繰り返されると、受けた側の心の中に少しずつ変化が起きていきます。
最初のうちは「なんでそんなことを言うんだ」と怒りが湧いてきます。でも回数が重なるうちに、怒りよりも先に別の感情が出てくるようになる。
「また言われた。やっぱり自分がダメなのかな」
これが自尊心が削られていくプロセスです。
相手から「性格が悪い」「何回言えばわかるんだ」と繰り返し言われると、最初は否定できていたはずの言葉が、だんだんと「もしかしてそうなのかもしれない」と思えてくるようになります。
これは決してあなたが弱いのではなく、繰り返し刷り込まれることによって起きる、自然な心理的反応です。
自尊心が削られていくと、日常の中にも変化が出てきます。
以前は気にしなかった他人の言葉が妙に引っかかるようになる。自分の判断に自信が持てなくなる。些細なことで落ち込みやすくなる。楽しいはずのことが楽しめなくなる。
これらはすべて、心が限界に近づいているサインです。でも渦中にいると「最近なんか調子が悪いだけかな」と思ってしまいがちで、パートナーからの言葉との因果関係に気づきにくいのです。
ダメージを受け続けていることに、どうやって気付くことができたか
自分で気がつける人もいますが、わたしはなかなか気付くことができませんでした。
元々相手に理不尽なことを言われたら言い返すという気質もあったので、上記のように相手から言葉で攻撃をされたときは、ほぼ応戦していました。
「応戦、反撃できている」=「わたしにはまだ戦える力が残っている」と思い込んでいたのかもしれません。
そんなある日、家族にこう言われました。
「Chiruちゃん、最近昔みたいな明るさが無くなっちゃったよ・・・?」
家族から言われて、はじめて自分が昔のように笑えなくなっていることに気が付きました。自覚症状が無かったのです。
あのまま誰にも気付いてもらえなかったら、わたしは今でも笑えていなかったかもしれません。
まとめ:パートナーからの言葉の攻撃を受けたなら
家族や友達、誰でもいいと思います。あなたの周りにいる、信頼できる誰かがあなたのことを心配して「なんだかいつもと違うよ?」「大丈夫?」と声をかけてくれたとき。
もしかしたらそのとき、あなたは自分でも気づいていないかもしれないけれど、心に大きなダメージを受け続けている状態かもしれません。
「え〜?何言ってるの、そんなことないよ。元気元気!大丈夫だって!」と言わずに、一度「そうかな?わたしって弱ってるのかな?」と自分に聞いてみてください。
言葉による攻撃というのは、目に見えないけれどその攻撃力は凄まじいものがあります。そしてジワジワとダメージを与えられるので、回復にも時間がかかります。言葉で人を壊すこともできてしまうのです。
もしあなたがパートナーから言葉の攻撃を受けているのなら、「これってどう思う?」と誰かに聞いてみることをオススメします。もし周りに聞きづらければ、わたしに聞いてみてください。そして、あまりにも酷い場合は、できることなら物理的に距離を取ることをおすすめします。
心は回復に時間がかかります。何よりもまず、あなたの心の健康が大切です。
自分では気づけなくていい。でも誰かの言葉には耳を傾けてほしい
わたしが自分の変化に気づけたのは、家族の一言があったからでした。
もしあの言葉がなければ、わたしはきっと「まだ大丈夫」と思いながら、どんどん削られ続けていたと思います。
言葉の攻撃によるダメージは、自分では気づきにくい。これは弱さでも鈍さでもなく、それほどじわじわと侵食していくものだということです。
だからこそ、周りの人の言葉に耳を傾けてほしいのです。
「最近元気なさそうだよ」「なんか変わった?」「昔みたいに笑わなくなったね」
そう言われたとき、反射的に「大丈夫だよ!」と返したくなる気持ちはわかります。人はどうしても強がってしまったりします。でもその前に、一度だけ立ち止まってみてください。
「そうかな?わたし、弱ってるのかな?」
その問いを自分に向けるだけで大丈夫。答えが出なくても構いません。ただその問いを持つことが、自分の状態に気づく最初の一歩になります。
そして、もし今誰かに「大丈夫?」と聞いてもらえる環境があるなら、正直に話してみてください。言葉にすることで、自分でも気づいていなかった本当の気持ちが出てくることがあります。
あなたの心は、今どんな状態ですか?
昔の自分と比べて、笑える回数は減っていませんか?
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