モラハラをされている人は、だんだんと自分のことがよくわからなくなってきます。
わたしってどんな人間だっけ?前からこんな性格だった?
それは、日常のようにモラハラ彼氏やモラハラ夫から「お前は自分がない」「お前の性格直した方がいいよ」といった、自分を否定される言葉を投げかけられるから。
あなたにもモラハラパートナーからそんな言葉を投げかけられた経験があるはずです。
なぜ、モラハラを受け続けると自分がわからなくなってしまうのでしょうか。
これには、少し怖い理由があります。
人間というのは、繰り返し言われた言葉を少しずつ「本当のこと」として受け取り始める性質があります。一度言われたくらいなら「何言ってるの」と流せます。でも、毎日・毎週・何年も言われ続けると、「もしかしたら本当にそうなのかも」と思い始めてしまう。
わたし自身も、最初は「そんなことない」と思っていました。でも、毎朝のように「お前は自分がない」「その性格直せ」と言われ続けているうちに、気づいたら「わたしって本当に自分がないのかもしれない」と思うようになっていました。
これは、あなたが弱いのでも流されやすいのでもありません。それだけ長く、それだけ近い距離で、それだけ繰り返し言われてきた。それだけのことです。
だから、「私はわたし」という言葉が必要になります。外から削られていく自分を、自分自身で守るための言葉として。
あなたが本当の自分を取り戻すために、モラハラ対処法のひとつとして、心の持ち方に関するポイントをお伝えできればなと思います。
- モラハラを受け続けると「自分がわからなくなる」のはなぜか、そのメカニズム
- どんなに否定されても自分を守るための、シンプルだけど大切な心の持ち方
- 本来のあなたを取り戻すために、今日からできる具体的な一歩
モラハラで傷ついた心を守る、たったひとつの言葉
結論からお伝えすると、自分を取り戻すためのキーポイントとなる言葉は
私はわたし!
です。
モラハラパートナーから何を言われたとしても、「私はわたしよ!関係ないわ」と心で思うだけです。
もちろん口に出してもいいですが、既にモラハラ彼氏やモラハラ夫からダメージを受けている場合はなかなか口に出して言うことは難しいでしょう。なので、心で唱えるだけでも大丈夫です。
とはいえ、「そんな言葉ひとつで何が変わるの」と思う人もいるかもしれません。わたしも最初はそう思っていました。
でも実際にやってみると、少しだけわかることがあると思います。
たとえば、こんな場面です。
夕食を作ったら「こんなの食えない。お前ほんとに下手くそだな」と言われた。そのとき、心の中で「私はわたし。一生懸命作ったし、わたしはおいしいと思う」と唱える。
「お前みたいな人間と一緒にいる俺がかわいそう」と言われた。「私はわたし。あなたに評価してもらわなくていい」と心の中で返す。
声に出さなくていいし、表情にも出さなくていい。ただ、心の中で「私はわたし」と言ってみる。
最初はぎこちないし、信じられないかもしれません。でも、この小さな「心の中の抵抗」が、壊れそうになる自分をギリギリのところで守る盾になっていきます。
モラハラパートナーの言葉があなたの「本当の姿」を決めるわけじゃない。そのことを、少しずつ体に覚えさせていくためのトレーニングだと思って試してみてください。
なぜこの言葉がキーワードかというと、まずはあなた自身が自分のことを認めてあげることが大切だからです。
常にモラハラパートナーから罵詈雑言を浴びせられ、嫌味を言われている立場の場合、あなたの自尊心はかなり低くなっていると思います。
そして、だんだんと自分でもそう思ってきてしまうのです。
「わたしってバカなのかな」「わたしって本当は性格悪いのかな」
いいですか?
あなたはバカでも性格が悪くもありません。
一般的に考えれば、パートナーに対してバカだの性格が悪いだの暴言を吐く方がレベルが低く性格に難ありです。
そして、もし仮にあなたがバカで性格が悪かったとしても、それがあなたです。愛すべき自分自身です。人間誰でもバカっぽいところはあるし、わたしってちょっとイジワルかななんて思う部分もあります。
それらすべてをひっくるめてあなたはあなたです。
誰からも否定されるべき人間ではないはずです。
モラハラパートナーから否定されたとして、あなた自身まで自分のことを否定しはじめると、だんだん本当の自分とはかけ離れた人間になっていってしまいます。
モラハラパートナーに出会う前を思い出して
あなたが最後に心から笑ったのはいつですか?
最後に何も考えず、好きなものを好きなように食べて、ご飯をおいしいと感じたのはいつですか?
モラハラパートナーに会う前のあなたは、ニコニコと笑顔が素敵で明るく、おいしそうにご飯を食べる人だったかもしれません。
繊細すぎてちょっとのことで傷つきやすかったりするけど、それでも前向きに頑張って仕事や育児をこなしてきた人かもしれません。
それが、モラハラパートナーの言動にビクビクし、本当に思っていることも口に出せず、だんだんと「あなた」があなたでなくなってしまっている状況かもしれません。
いつの間にか心から笑えず、ツライ気持ちを抱えてこのサイトに足を運んでくださる方もたくさんいます。
その多くが、元々はとても優しく明るく、元気いっぱいに過ごされてきた人だったりします。
あなたがもう一度心から笑えるように、パートナーから暴言を吐かれたとき、人格否定をされたときでも、「私はわたし!」と呪文のように唱えてみてください。
モラハラパートナーの言葉を真正面から受け止めなくていい理由
自分以外の誰かに否定や非難をされると、真面目で優しい人というのは「もしかしたら自分が気づいていないだけで、私にはそんな一面があるのかもしれない」と自分を振り返って考えたりします。
優しさや真面目さというのはとても大切なパーソナリティだと思いますが、モラハラパートナーからしたら漬け込みやすいウィークポイントになってしまうことも。
身近な存在である彼氏や夫、パートナーに指摘されたら、「改善した方がいいかも」と自分の言動を振り返ってしまいますよね。
もちろん、それが悪いことではありません。
ただ、モラハラパートナーから受ける否定や非難は、本当にあなたのことを思って言っていることでしょうか?
多くの場合、その答えはNOだと思います。
そんな優しさのかけらもない言葉たちを真正面から受け止めることは、防御もせずに敵からの攻撃を受け続けているようなもの。
自分を守れるのは自分だけです。
自分自身を大切に、どんなヒドい言葉を言われても「私はわたしよ!文句ある?」と心の防御を強くし、まずはしっかりと自分を守ってあげてください。
モラハラパートナーの対処法にコレ!というものはなかなかありません。しかし、自分が自分でなくなってしまっては取り返しがつかないこともあります。そこで、「私はわたし」という言葉と一緒に、もうひとつだけやってみてほしいことがあります。
それは、モラハラパートナーに会う前の自分を、ときどき思い出してみること。
何が好きだったか。どんなことで笑っていたか。誰といると楽しかったか。どんな食べ物がおいしいと思っていたか。
細かいことでいいんです。「昔はカフェでひとり本を読むのが好きだった」「友達と深夜までくだらない話をするのが楽しかった」——そういう小さな記憶が、本来のあなたの輪郭を教えてくれます。
わたしは、モラハラ関係から抜け出した後しばらくは「自分が何を好きなのかわからない」という感覚が続きました。長く否定され続けた結果、自分の感覚への信頼がなくなっていたんだと思います。
だから、抜け出す前から少しずつ「自分はこれが好き」「これが嫌い」という感覚を大切にする練習をしておくことが、後になって自分自身を守る要素になると思っています。
今すぐ全部取り戻そうとしなくていい。ただ、あなたの中にある「本来のあなた」は、消えてなんかいないということだけ、覚えていてほしいのです。
あなた自身を大切に、もう一度心から笑える日を迎えましょう。
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