「最近、笑えていない気がする」
「前はもっと明るかったはずなのに、いつの間にか自分がわからなくなってしまった」
そんなふうに感じたことはありますか?
モラハラやDVの関係の中にいると、気づかないうちに「わたし」がどんどん薄くなっていきます。消えるわけじゃないけれど、思い出せないようなどこかに行ってしまう感じ。
笑えなくなる。話せなくなる。昔好きだったことに興味が持てなくなる。「わたしってこんな人間だったっけ」と、自分で鏡に映る自分を見るような感覚になることがある。
わたし自身、そういう時期がありました。
この記事では、モラハラ・DV関係の中で「本当の自分」がわからなくなってしまうことと、そして、それを取り戻すことについて記していきます。
今夜、ひとりで読んでくれているあなたに届けば幸いです。
- モラハラ・DV関係の中で、なぜ「本当の自分」がわからなくなっていくのか——そのメカニズム
- パートナーと出会う前の自分と、一緒にいる間の自分を比べることで見えてくること
- 一度自分を見失っても必ず取り戻せること——そのための最初の小さなステップ
モラハラ・DVと出会う前、あなたはどんな人でしたか?
この世に生まれてから歩けるようになり、会話が出来るようになり、やがて保育園や幼稚園へ行き、ランドセルを背負って小学校へ通ったあの頃。
家や学校で、あなたはどのように過ごしていたでしょうか。
わたしはといえば、小学生までは少し恥ずかしがり屋で内弁慶、だけど明るいおませな女の子だった記憶があります。
家では家族とたくさんお話をしてゲラゲラと笑い、幼稚園や小学校では少し「いい子」になっていた記憶もあります。幼稚園で絵を描けば、友達から「私にも描いて〜!」と言ってもらえたり、小学校では宿題を忘れるなんてことは絶対にせず、学級委員なんかにも選ばれたり。
いわゆる、明朗活発で真面目な幼少時代でした。
中学校、高校、大学と、学生時代はもちろん幾度となく壁にぶつかり、ときには周りと衝突したこともありました。色々ありましたが、たくさん悩んで泣いて怒って笑って、今思えばしっかり青春していたなと思います。
目まぐるしい時代でしたが、それでも明るさと優しさは忘れていなかったです。
DV・モラハラパートナーと出会う前の自分
アルバイトをするとき、社会人になるとき、エントリーシートや履歴書に「自分の長所と短所」を書く項目があると思います。その“長所”の欄、あなたはどのように書いていましたか?
わたしはというと、いたってシンプル。
長所:明るく元気、前向きに物事を考えることが出来る
基本的に、「明るい」「元気」「前向き」という性格が自分の長所であると認識していました。家族や友達と接する時のわたしは、よく喋りよく笑い、そして悔しいときや悲しいときには涙し、家族や友達のことを気にかけることのできる人間だったと思います。
そして、周りからも概ねこのように見てもらえていたと感じます。
そんな家族や友達と一緒にいるとき、わたしはとても楽でした。もちろんたまには自分自身に腹が立ったり自己嫌悪に陥るようなこともありましたが、それでもしっかりと「わたし」は存在していました。
当時のわたしにとって「自分の性格」というのは、それほど考えなくても答えられるものでした。
明るい。よく笑う。友達と話すのが好き。落ち込んだとしても、翌日には立ち直れる。
それが「わたし」だと、疑ったことすらなかった。
パートナーと出会う前の自分を振り返ってみると、好きなものや得意なことも割とはっきりしていたし、「こういうことが嫌だな」という感覚も、ちゃんと自分の中にありました。今思えば、あの頃は「自分の軸」みたいなものがしっかり存在していたのだと思います。
あなたはどうでしょうか。
パートナーと出会う前の自分を思い出せますか?
どんな時に笑っていたか、何をしているときが楽しかったか、どんな言葉を言われると嬉しかったか。
覚えていない部分があっても大丈夫です。ぼんやりとした輪郭だけでいいので、少しだ「あの頃の自分」を思い浮かべてみてください。
DV・モラハラパートナーと一緒になる前のあなたは、どんな「あなた」でしたか?
DV・モラハラパートナーと一緒にいる時の自分
明るく活発だったわたしは、その後モラハラパートナーとの生活が進むにつれ、徐々に笑顔が無くなっていきました。
どんなことに対しても笑えない。大好きな家族との会話だって、友達とのおしゃべりだって、心から楽しめないのです。いつも頭の片隅で、見えない恐怖と闘っていたのでしょう。
「お前の話はつまらない」と言われ続けると、「そうか、わたしの話は面白くないのか」と思い始め、積極的に話せなくなってしまう。
何を話しても否定ばかりされると、だんだんと話すこと自体が嫌になってきてしまう。
あんなにおしゃべりが大好きで前向きな思考の持ち主だったわたしは、いつの間にか話すことすら怖くなり、どんどんネガティブになっていったのです。
怖いのは、これが「じわじわと」進んでいくことです。
ある日突然「笑えなくなった」わけじゃない。ある朝目が覚めたら「話せなくなっていた」わけじゃない。それは、本当に少しずつ、少しずつ、気づかないくらいのペースで変わっていきます。
だから、渦中にいると気づきにくい。「わたしって昔からこうだったかな」と、自分の変化を自分のせいにしてしまいやすい。
「もともとネガティブな性格なのかも」「もともと人と話すのが得意じゃなかったのかも」
本当にそうでしょうか。もともとのあなたは、本当にそんな人だったのでしょうか。それはきっと、長い時間をかけて、少しずつあなた自身が削られていった結果です。
わたしが一番しんどかったのは、「わたしって何が好きだったっけ」と思った瞬間でした。
好きなものがわからない。嬉しいことがわからない。何をすれば楽しいのかわからない。「わたし」という自分自身の輪郭が、ぼやーっとモヤがかかっているような状態。
あなたにも、心当たりはありませんか?
一度自分を見失っても、必ず取り戻せる
これを読んでいる人たちの中にも、本当の自分が分からなくなってしまった人がいるかもしれません。もしあなたがこの瞬間もそんな状況に陥っているのなら、少し立ち止まって思い返してみてください。
あなたは本当にそんなにネガティブな人でしたか?笑顔の少ない人でしたか?
きっと、答えはNO。本当のあなたの声にしっかりと耳を傾け、自分の素敵なところをもう一度見つけてみてください。大丈夫。一度本当の自分を見失ってしまった人でも、必ずまた見つけられます。
わたしが「本当の自分」を取り戻していった過程は、劇的なものではありませんでした。
ある日突然、明るくなったわけじゃない。何かをきっかけに、全部元に戻ったわけでもない。ただ、少しずつ取り戻していったような感覚です。
久しぶりに会った友達と話して、ふっと笑えた瞬間。好きだった音楽を聴いて、少し気持ちが軽くなった瞬間。ご飯を食べて「おいしい」と思えた瞬間。
そういう小さな「わたし」のかけらを、一つひとつ拾い集めていくような感覚でした。
だから、焦らなくて大丈夫。「本当の自分を取り戻そう」「昔の自分を取り戻さなきゃ」と急ぐ必要はありません。
まずはほんの少しだけ、自分が「あ、いいな」「心地よいな」「好きだな」と思えるものを、一つ探してみてください。
好きだった食べ物でも、心地よいと感じる場所でも、誰かと話していて楽しかった記憶でもいいんです。その感覚が、あなたの「本当のわたし」を取り戻す入り口になります。
あなたは必ず、自分を取り戻せます。
わたしが言えるのはそれだけだけど、それだけは本当に確かなことだと思っています。
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