毎日辛く苦しい思いをしている方の中には、パートナーのことをモラハラ認定したくない、という人もいらっしゃいます。
モラハラ認定してしまったら、余計辛くなるかもしれない。そこにはまだ「好き」という気持ちがあるからなのかもしれません。わたしにも同じ経験があります。
そんな人たちにとって、一般的に出回っているモラハラチェックをする際はちょっと気をつけるべきポイントも存在します。
それは、「たくさんチェックがついたからあなたのパートナーはモラハラ認定です!」という簡単なものではなく、あくまでもその結果をひとつの材料として、自分自身でしっかりと考えていくことが大切だということ。
この特集では、自分自身で未来を選び取っていけるようにチェックリストだけではなく、もう少し深く考えるための手助け的情報を発信しています。
ひとつひとつの情報を集めて、最後に決断するのは自分自身です。
特集第1回目はこちら。
- パートナーからの「許さない」という言葉が、モラハラのサインかどうかを見極める3つのポイント
- 誰にでもある「許せないこと」と、モラハラ的な「許さない」の決定的な違い
- 許しを得るために何かを差し出し続けているなら、その関係はもう対等ではないかもしれない
「許さない」という言葉は、一見すると相手の気持ちを表しているだけのように見えます。でも、この言葉が繰り返し使われると、受け取る側に見えない圧力がかかっていきます。
「許さない」と言われると、人は無意識に「許してもらわなきゃ」と動こうとします。謝ったり、何かを差し出したり、相手の機嫌を取ったり。その繰り返しの中で、「許してもらうために動くのが当たり前」という関係が出来上がっていく。
わたし自身も、気づいたらパートナーの「許さない」という言葉を聞くたびに、どうすれば許してもらえるかを反射的に考えるようになっていました。本当に自分が悪いのかどうかより、まず「どう謝るか」が先に来るようになっていたのです。
この状態が続くと、どんどん自分の判断軸がなくなっていきます。正しいかどうかより、許してもらえるかどうかが行動の基準になっていくからです。
ポイント1:許せないことは誰にだってある
「これをされたら許せない」
あなたにも、ひとつやふたつはありませんか?
浮気、不倫、多額の借金、ギャンブルなどから、家族や友人をバカにされる、嘘をつかれるなど、誰にでも許せない言動というのは存在するものです。
そのため、パートナーがあなたのどんな言動に対して「許さない」と発言しているかを見るのがひとつのポイントです。
たとえばあなたが浮気をしたとして、パートナーから「許さないからな!」と言われたとしましょう。この状況で、あなたは相手のことをモラハラだと思うでしょうか?
もちろんわかりやすい行動だけではなく、あなたの発した些細な言葉が相手の「許せないこと」だったりするかもしれません。
パートナーがどんなことに対して「許さない」と発しているかについて考えることで、自分の言動を見直すチャンスになることもあります。
ポイント2:モラハラはどんなことでも「許さない」
パートナーがあなたの言動に逐一腹を立て、そのたびに「許さないからな!」と発している場合は要注意です。
人間、大なり小なり嫌なことをされれば許したくないこともあるでしょうが、頻繁に「許さない」という言葉を振りかざす人というのは、あなたではなく相手に問題がある場合が多いです。
- パートナーが帰ってくることを忘れてチェーンロックをしてしまった
- パートナーのデザートを間違えて食べてしまった
- 助手席で道案内をしていたら間違った道に進んでしまった
こちら、実際過去にわたしがやってしまって謝ったことの一例です。
たとえばこのようなことで「絶対に許さないからな!」と鬼の形相で怒鳴ったりする場合、モラハラタイプである可能性がどうかというより、器が小さい人間である確率は高めでしょう。
あなたに対してだけではなく、子供に対して行っている場合も然りです。
間違ってはいけないのが、上記わたしがやってしまったことに対してもちろん怒る人もいるということ。
実際、わたしも疲れて帰ってきたときにチェーンロックがされていたり、楽しみにしていたデザートを食べられたりしたら怒ることもあると思います。(限定品のデザートだったりしたら尚更!)
ただ、そこで「絶対に許さない!」と鬼の形相で怒鳴り散らすことはありません。
小さなことも相手にとっては大きなことかもしれないので、憤ったり怒ることもあるでしょう。ただ、それをどのように伝えるかというのも大きなポイントです。
ポイント3:許すかわりに何かを差し出す必要がある
パートナーとの間において、多少のことであれば「ごめんね」で許されることが多いのではないでしょうか。
もちろん、中には自分のしてしまったことがあまりにもひどく、誠心誠意込めて謝罪をしないと許されないようなこともあるかもしれません。
ただ、パートナーからの許しを得ようと毎回何かを差し出している場合は、ちょっと立ち止まって考える必要があります。
パートナーとの関係において、本来ふたりの関係は対等であるべきです。
にも関わらず、パートナーから許してもらおうと必要以上に謝ったり、お金を渡したりするのは健全な関係でしょうか?また、それらを強要してくる相手は人としてどうでしょうか?
少し詳しく話すと、これは突然相手が怒り出したことがきっかけでした。理由を聞こうとするも、は「絶対に許さない」と言い張り、その場から動かない。
根負けし、「じゃあどうすれば許してもらえるの」と聞くと、「土下座しろ」とのこと。
最初は冗談かと思いましたが、相手の目は笑っておらず、トランス状態のような状況でした。
わたしはというと土下座をしたことはありませんが、土下座することで許してもらえるならと、体が動いてしまった人もいるでしょう。それだけ、「許さない」という言葉に追い詰められていたということだと思います。
許しを求めて何かを犠牲にし続けていると、自分でも気づかないうちに「これが普通だ」と思うようになっていく。でもそれは普通じゃない。パートナーとの関係は、本来そういうものではないはずです。
許しを得るために何かを差し出す、または犠牲にし続けていると、だんだん主従関係ができてしまいます。
既にそのような関係性にある方も、ちょっと危ないかも…という方も、今一度パートナーとの関係性を見つめ直してみてください。
「なんで私ばかり許されようとしているんだろう」と思ったら
今回は、パートナーから発せられる「許さない」というワードについてお話してみました。
個人的には、誰かに対して許せないことがあってもいいと思っています。人間である以上、それは仕方のないことかなぁと。
ただ、「許さない」という言葉は、使い方によってときにボディブローのように相手を締め付け、苦しませる言葉であるということも確かです。
「なんで自分はパートナーから許されるために、いつもこんなことをしないといけないのだろう」
もしあなたがそう思っていたら、一度立ち止まってみる良い機会かもしれません。
「許さない」と言われたとき、ひとつだけ試してみてほしいことがあります。それは、「同じことを親や兄弟。友達がやったとして、自分は許すだろうか?」と考えてみること。
チェーンロックをうっかりしてしまったお母さん。間違えて情報を伝えてしまった友達。「ごめんね」と言われたとき、あなたはどうするでしょうか。ほとんどの場合、イラッとしたり腹立たしかったりはすると思いますが、最終的には「もういいよ」となるのではないかと思います。
パートナーに対してだけ「許さない」の基準が極端に高い場合、それはあなたへの支配的な態度である可能性があります。
許すか許さないかはその人の自由です。でも、「許さない」という言葉でいつもあなたが動かされているとしたら、一度立ち止まって考えてみてほしい。
今すぐ答えを出さなくていい。ただ「なんでいつもわたしが謝っているんだろう」という感覚を、大切にしてください。その感覚は正しいかもしれません。
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