モラハラ・DVに悩む人にとって、こういったブログやWebサイト、YoutubeやSNSなどは大切な情報源です。
特に周りに相談できる人がいない場合、なんとかして自力で情報をかき集め、現状からの脱却、被害減少に努めるほかありません。
わたし自身、当時は四六時中「DV」「モラハラ」のキーワードを並び替えて検索し、幾度となく情報の海を漂いました。
もちろん有益な情報も多く、それらに心救われたこともたくさんあります。
ただ、残念ながらせっかく得た情報が自分の状況や立場には適さないものだったことも・・
そんな中でも、今回は「特にこれは注意が必要だな」という気をつけるべき情報について、いくつかまとめてみようと思います。
すべての人にとって逆効果となる情報ではないこと、人によってはもちろん対処法として適した有益な情報である場合もあります。
【注意情報①】嫌なことはイヤだと伝える
ハラスメント対策として情報を探していると、必ず目にするこの言葉。
嫌なことはイヤだとハッキリ伝えましょう
ハラスメントを受けている人の多くがすでに相手に威圧され、洗脳され、嫌なことをイヤだと言えない状況に置かれていることを想定してのアドバイスだと思います。
それは、俗にいう優しい人、穏やかな人、いい人が被害者となる傾向にあるからでしょう。
- 相手の話をしっかり聞いて答える
- 我慢強い
- 相手の立場に立って物事を考える
こういった性格の人が多く平和主義者のため、無駄なぶつかり合いを避けようと、相手にされて嫌なことをイヤだと言えないためにハラスメントが続いている。
それに対するアドバイスとして、嫌なことはイヤだと意思表示をしましょう、というのも一理あります。
実際わたしも渦中にいる当時は、そのアドバイスを受けて一生懸命自分の意思を示しました。
「そういう言い方をされるのは嫌だ」
「そういった態度を取られると怖いからやめてほしい」
しかし、最後の最後までわたしの意見が取り入れられることはなく、相手の言動も変わらない(むしろひどくなった!?)という結果でした。
これは相手のパーソナリティにもよるかと思いますが、特にモラハラをするような性格の場合、相手より優位に立っている状況、相手が悲しみ苦しんでいることに満足感、優越感を感じる人が多いようです。
ということは、モラハラをしてくる相手に対して「嫌だ」「やめてほしい」ということは、それすなわち
自分はこんなことを言われると嫌で、こんなことをされるとダメージを受ける
ということを相手に提示しているに過ぎません。
モラハラ加害者は、相手が自ら示すウィークポイントをエサに、自身の優越感や満足感を満たすために攻撃を続けることでしょう。
【注意情報②】相手側の人間に助けを求める
まずは第三者に相談しましょう
という対策は、多くの情報サイトで見かけます。
もちろん一人で抱え込むよりも、誰かに助けを求めることは大切です。
ただ相談する相手を間違うと、被害拡大につながってしまう場合があります。
モラハラ・DV加害者がパートナーだった場合は、相手の親、兄弟、友人など。
加害者が職場の人間である場合は、周りの同僚、人事相談室など。
いずれもモラハラ・DV加害者と何かしら繋がりのある第三者への相談は、ギャンブルに近いと思っています。
そういった人たちへ相談する背景には、
- 相手がどんな人間かをわかってほしい=自分が被害者であることを知ってほしい
- 相手側の人間を自分の味方にしたい
といった気持ちがあるのかもしれません。
第三者から相手に注意をしてほしいと願う気持ちも痛いほどわかりますが、やはりモラハラ・DVをするような相手はそう簡単に変わりません。
むしろ相手側の人間に助けを求めたことによって、逆上、今まで以上の監視の強化などが行われます。
相手は自分をよく見せること、相手を悪く見せることの才能に長けているので、いくら本当のことを伝えて助けを求めたとしても、モラハラ・DV加害者の話術(or威圧)によって言いくるめられてしまうでしょう。
相談相手が敵のひとりに変わるのも時間の問題です。
わたしも当時は元義母にSOSを出したこともありましたが、いつの間にか相手親族一同、わたしがおかしいという情報が出回っていた様子。
「あれだけ仲良くしていたのに・・・どうして・・」と嘆く当時の自分に喝を入れてやりたい。
相手側の人間は所詮相手側。
いくら仲良くしていた義両親だろうが、共通の友人だろうが、相手の職場の人間だろうが、みんな敵と思って損はしないはず。
自分の身を守れるのは自分だけ。
助けを求めるのなら、絶対に相手側につかないと100%言い切れる人にすべしです。
第三者に相談すること自体は賛成ですが、相談先についてはくれぐれも慎重になることをおすすめします。
【注意情報③】終わりはきっちりとケリをつけましょう
「新しい人生に進むためにも、モラハラ・DV相手とはきっちりケリをつけてお別れしましょう」
ちらほらとこういった情報を見かけます。
が、まったくもってそんなことはありません。
きっちりケリをつけなくても、新しい人生は歩めます。
おそらくこういった情報の背景として、
- 後腐れなく終わらせた方が、のちのち面倒なことにならないのでは
- 最後に一言でも物申したほうが、楽になるのでは
- きっちり終わらせることで、気持ちの整理がつくのでは
といったものが挙げられると思います。
もちろん、きっちりケリをつけて終わらせることのできる関係性であれば、そうするに越したことはないでしょう。
ただ、モラハラ・DVを受けているような関係性、状況において、きっちりケリをつけて終わらせるなんてことは果たしてできるのでしょうか?
この情報は、マンガや小説の中ならうまくいくかもしれません。
バシッと啖呵を切って、最後に一言突きつけてサヨナラ!
これでわたしも新しい人生を歩める・・!
なんて、颯爽と駆け出していけるはずもありません。
現実はもっと泥臭く、混沌とした状況の中でなんとか終わらせることができればOK、くらいの気持ちでいたほうがいいのではないでしょうか。
モラハラ彼氏/彼女と別れるとき、DV夫/妻と離婚するとき、パワハラ上司のいる会社を退職するとき。
どの状況でも終わらせると決めたときは、自分でも気持ちの整理がついていないことが多いはずです。
「まだ好きなのかもしれない」
「子どものことを考えると別れるのは間違っているのかもしれない」
「ここで辞めたらあとから後悔するかもしれない」
そういった葛藤の中で、それでも終わらせなければいけないような状況ならば、きっちりとケリをつけて終わらせなくてもいいです。
モラハラ・DV相手との終わり方については、
穏便にパパッとササッとさようなら
これに尽きます。
その場で一言物申したくても、それを言って相手との交渉が長引くようであれば、それは悪手でしかありません。
優先すべきは自分自身。
早くリスタートを切るためにも捨てるところは捨て、譲るところは譲り、少しでも早く穏便に済ますことが、何よりも早い自分の幸せにつながるはずです。
なるべく最適解を選んで進めるように【十人十色】
今回紹介した情報は、それ自体が絶対間違っているというわけではありません。
ただ、置かれている状況によっては注意して受け取る必要がある情報ではあります。
モラハラ・DVを受けている人の状況は本当にさまざまです。
ある人にとっては最適な選択肢も、他の人にとっては誤った選択となってしまう場合も多々あります。
ひとつ選択を間違えば、大きく被害拡大してしまうなんてことも。
なるべくなら自分にとっての最適解を見つけたい、その気持ちは痛いほどよくわかります。
まずは限られた時間の中でたくさんの知識を得ること、そして信頼できる人に相談すること。
ひとりでは決めきれない、逃げきれない状況においては、誰かのサポートが必要不可欠です。
なんとか今のツラい状況から、少しでも心穏やかに過ごせるときがくることを願って。
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