朝がくるたびに「今日もまた一日が始まる」と嘆き、夜寝るたびに「また明日も会社に行かないといけない」と絶望する。
春は新社会人の季節ではありますが、意気揚々と希望を胸に入社した人のうちどのくらいが、数ヶ月後、数年後に同じ気持ちを保っていられるのでしょうか。
わたし自身、新卒で就職した会社に長年勤め、最後は嫌で嫌でたまらず退職した経験があります。
一度その会社を辞めたいと強く願うと、些細なことでもその会社のあらゆることが嫌になるのはなぜでしょう。
現在勤務している会社での状況に耐えかね、辞めたいと感じているあなたへ。
勇気を持って一歩踏み出せば、そこではあなたの望んだ生き方ができるかもしれません。
この記事では、
- 会社を辞めたいと至った際の気持ちの整理方法
- 退職までの心の準備ポイント
- ハラスメントが行われている場合の対策
- 退職後の具体的な動き方
などについて、実体験を交えながら情報をまとめていきます。
当日の自分にも伝えたいことを、今のあなたにも。
大丈夫。今の会社を辞めても絶対に生きていけます。
会社を辞めたいと思ったら:退職の決断を支える心構え
会社を辞めたいと感じたとき、その気持ちはあなたが感じた事実です。
周りの人が「そんな大手の企業を辞めるなんてもったいない」「もう少し頑張ってみたら」「今のご時世、他にいい転職先なんてないよ」と助言してくれたとしても、決めるのはあなた。
それに、嫌だと感じている正直な気持ちはあなたにしかわかりません。
周りからのアドバイスもときに正論である場合はありますが、一旦はそっと横に置き、まずは自分の「イヤだ」という気持ちを受け入れちゃいましょう。
だってイヤなものは嫌なんです。仕方ない。
自分の心の声に耳を傾け、その気持ちを無視せずに向き合った結果が『こんな会社はイヤだ。辞めたい』であるなら、その先の行動は決まったも同然。
辞めることを逃げだと感じて自己嫌悪に陥る場合もありますが、そんなことはありません。むしろ逃げて何が悪い。
毎日毎日イヤだな、苦しいな、と思いながらあと数十年その会社で我慢して迎合して過ごすことが、人生の絶対ルールなんでしょうか。
特に会社を辞めたい理由のひとつにハラスメントがある場合は、一刻も早く逃げるべきだと思います。
退職の決断をする際、真面目な人であればあるほど、
「今の会社は大手だし、辞めたら後悔するかもしれない」
「優しくしてくれた人もいるのに、ここで辞めるのは申し訳ない」
などと考えがちです。
でも、ここに断言します。
あなたが働ける会社は他にもあるし、今の会社の同僚や先輩・後輩が、あなたの人生を助けてくれるなんてことはない。
あなたがいなくなっても会社は回っていくし、同僚や先輩・後輩もそのときは寂しがって引き止めたりもするかもですが、あなたがいなくなればいつもどおり仕事をこなすだけです。
会社を辞めたいと感じたときに悩む理由が周りのことであれば、まったくもって遠慮したり気を使う必要はありません。
逆に会社や周りの人が本当の意味であなたの人生に責任をもってアドバイスしたり助けてくれるなんてこともありません。
信じるのは己の決断のみ。
辞めることを決断したならば、それは新たな道へのステップです。
「明るい未来へさぁ行こう!」なんて大袈裟にポジティブな理由でなくても、少なくとも今の混沌とした暗く辛い日々から少しでもより良い場所へ、自分を連れていくための決断です。
親や友人、周りの意見よりもまずは自分の気持ちを大切にしてください。
【退職の準備】辞めるため:心のステップバイステップ
さぁ、今の会社を辞めると決めたのなら、粛々と準備を進めていきましょう。
準備には、大きく分けて心の準備と物理的な準備の2つがあると思います。
物理的な準備というのは、具体的に以下のようなもの。(企業によって期限や内容は異なるため、一般例として引用記載)
退職の意思を伝える(2カ月〜1カ月半前)
退職願・退職届を提出する(2カ月〜1カ月前)
業務の引き継ぎをする(1カ月前〜最終出社日)
社内外への挨拶をする(1カ月前〜最終出社日)
返却物・受け取る物の確認(退職1週間前〜最終出社日)
こういった情報は他サイトでも多くの事例などと合わせて確認できるため、ここでは割愛します。
ここで紹介するのは、心の準備。
どうやって感情を整理し、退職する最終日までどのように切り抜けていくのかをまとめます。
①退職の意思を伝えるとき
ここは最初の難関ですが、意を決しさえすれば、意外と簡単に終わります。
企業によってはメールやコミュニケションツールを使っての退職意思表示でも良いかもしれません。
その場合は、適当に無難な「退職 伝え方 サンプルメール」などと検索し、自分なりにアレンジして送信すればOK。
ただ、わたしのときがそうだったように、企業によっては上司への直接の意思表示が必要な場合もあります。
上司が退職理由のひとつだった場合、会話なんてしたくないですよね。あなたと話したくないから辞めたいんです、というのが正直な気持ち。(わたしも一緒でした)
具体的な意思表示方法は<対面会話>or<ルール無視しての書面伝達>のどちらかになるかと思うので、それは自身でよりストレス少ない方を選択しましょう。
ただ心の持ち方として、わたしの場合は次のように決めたという参考を記載します。
【結論】対面会話を選択
【理由】
(1) 書面伝達の場合、上司から返信がくるまでの時間が苦痛
(2) 返信がきたのち、どうしたらいいかわからず悩むのも苦痛
企業によっては退職届を突きつけるなんて場合もあります。
わたしの場合は対面会話からの電子申請でしたが、退職届の手渡が必須の場合、ストレスの原因となる相手との接触はできる限り少なく済ますことも大切です。
②業務の引き継ぎをするとき
あなたが退職するにあたって後任者への引き継ぎが必要な場合、真面目な人ほど
「自分が退職して迷惑をかけるんだから、引き継ぎはしっかりしなきゃ」
「なるべく余裕をもって引き継ぎができるよう、辞めるタイミングを調整しなきゃ」
などと考えがち。
先ほども伝えたように、会社はあなたが辞めたあとも回っていきます。
たとえあなたしか知らなかった業務を引き継ぎ漏れていたとしても、それは属人化させてしまった会社の責任です。
引き継ぐときの心の持ち方としては、必要最低限の労力で引き継ぎをする、これに尽きます。
ただ、あとで「しっかり引き継いでおけばよかった」「あの案件大丈夫だったかな」とストレスに感じるくらいであれば、ここでスッパリと受け渡せるよう、ある程度自分で納得する程度に引き継いであげたほうが自分の気持ちは楽になります。
③退職する日・勤務最終日を待つとき
実は、この期間が一番ストレスフルだったりします。
退職を決めてから勤務最終日まで、多くの人は有休消化だったり何かしらの休みだったりと、会社に行かなくてもいい状況が発生します。(勤務最終日まで仕事に追われそうな方にはごめんなさい・・)
このとき、どのような心持ちで過ごすかによって、ストレス状況も大きく変動します。
退職をすることに悩み、勇気を出して決断し、真面目に引き継ぎもしたあなたなら、ここで高確率で次のようなことを考えるはず。
「ほんとうに辞めてよかったんだろうか」
「この先大丈夫なんだろうか」
自問自答しながら勤務最終日を待つというのは、強制的に自分と向き合わされる時間でもあります。
退職決定に至ったイヤな出来事を反すうして思い出したり、自分の決断を改めて考え直したり。ただ、ここで後悔したりすると、のちのち自分に返ってくるダメージも大きくなってしまう。
そのため、この期間はできるだけ過去を振り返らず、前だけをみて過ごすことをおすすめします。
ハラスメント対策:パワハラやモラハラが原因の場合
退職理由はさまざまあると思います。
ひとつだけの理由ではなく、いろいろなことが積み重なった結果という場合もあります。
ただその中でも、ハラスメントが原因の場合、辞める際の心持ちや対処方法は少々異なります。
ハラスメントが原因で退職するという決断に至った場合、鉄則は迅速に穏便に、です。
休職という選択肢を取る場合は、もちろんその権利を行使し、然るべき処理をもって心身ともにあなた自身を休めてあげてください。
パワハラやモラハラなど、あらゆるハラスメントにおいて、それらを証拠に残して相手や会社を訴えてやりたいという気持ちも痛いほどわかります。
しかし、パートナーや配偶者との離別と同様、戦う期間が長ければ長いほど、相手との接点は残ります。
もちろん会社の人間によってケガや障害を負ったりした場合は別ですが、もしまだあなたの体と心に大きなダメージがないのであれば、一刻も早く辞めて接点を立つことに集中することをおすすめします。
辞めさえすればいいんです。
勤務最終日まで逃れられればいいんです。
なるべく上手に静かに終わらせることこそが、あなたを最速でストレスから解放することに繋がります。
【退職することができたら】辞めてからの日々
想像してみてください。
あなたが無事、勤務最終日を迎えることができた日のことを。
退職を決めてから処理を進め、最後の日を迎えるまではたくさんの悩みがあったと思います。
それでも辞めることができたなら、あなたは次のステップへと進むことができます。
最後の日、会社を出て見る景色は、これまでとはまったく違います。
退職を決める前、退職を決めてから、先のことを考えるタイミングは人それぞれ。
事前に転職先を見つけるもよし、いっそフリーランスになってみるもよし、少しゆっくりと身体と心を休める期間にしてもよし。
あまり勉強にならなかったな、収穫はなかったかなと感じた元職場でも、少なくとも「退職」という経験はすることができました。
そのときに悩んで自問自答した経験は、きっとこの先の人生にも役立つはず。
元職場よりも劣悪な雰囲気の新天地で働くことになったり、これまで以上に無茶苦茶な環境で仕事をしなくてはいけなくなったとしても、一度決断できたあなたらな大丈夫。
どんな困難や試練が待ち受けていても、自分で考えて、前進する勇気をもっています。
あなたの新たな道に、たくさんの穏やかで明るい時間が待っていますように。
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